10月25日、J1第12節。アウェイで名古屋グランパスと対戦しました。
結果は1-1。これで4試合連続の引き分けです。
先制しながら追いつかれる展開も、もう何度目か分かりません。
ただ今回は、「なぜ終盤に足が止まるのか」の答えに近づけた気がします。
試合結果
| 日時 | 2026年10月25日 14:00 |
| 大会 | 明治安田J1リーグ 第12節 |
| 会場 | 豊田スタジアム(アウェイ) |
| 観客数 | 32,754人 |
| スコア | 名古屋グランパス 1-1 横浜F・マリノス |
| 得点 | 前半14分 ジョルディ・クルークス 後半29分 山岸祐也(名古屋) |
| 観戦方法 | DAZN |
GK 飯倉大樹
DF 木村卓斗/ジェイソン・キニョーネス/諏訪間幸成/鈴木冬一
MF 宮市亮/山根陸/松村晃助
FW ジョルディ・クルークス/谷村海那/二田理央
交代 59分 クルークス→近藤友喜/68分 木村→井上太聖、二田→テヴィス、宮市→三井寺眞/78分 鈴木冬一→トーマス・デン
クルークスが、ついに先発で決めた
前半14分、ジョルディ・クルークス選手が先制点を決めます。
宮市亮が右サイドからカットインして、中央のクルークスへパス。
左足でダイレクトシュート。
ダイレクトです。迷いがありませんでした。
そして、この選手についてはどうしても書いておきたいことがあります。
今月初め、天皇杯3回戦でクルークス選手が同点ゴールを決めたとき、私はこのブログにこう書きました。
クルークス選手は、最近なかなか出番がありません。
このゴールで、モチベーションを取り戻してほしいと思います。
そこから、こうなりました。
| 天皇杯3回戦(10/7) | 途中出場で同点ゴール |
| ルヴァン杯3回戦(10/14) | 先発してアシスト(知念の決勝ヘッド) |
| J1第12節(10/25) | J1で先発して先制点 |
3試合で、完全に主力に戻りました。
そして、見ていて一番すごいと思ったのはここです。
先発起用が少なくても、モチベーションもプレーの質も落としていなかった。
出番が回ってこない時期は、腐ってもおかしくありません。それでも準備を続けていたから、チャンスが来たときに即座に結果を出せた。プロとして、本当に立派だと思います。
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三井寺眞が、戻ってきた
68分、三井寺眞選手がピッチに入りました。
9月29日のルヴァンカップ山形戦で、前半4分に相手の肘が顔面に入り、担架で運ばれた16歳です。脳振盪の疑いと報じられていました。
あのとき私は、こう書きました。
頭部の怪我は、本人の意思とは関係なく慎重にならざるを得ないものです。無理をさせずに、しっかり治してほしい。それだけを願っています。
約1か月。戻ってきました。
正直に書くと、本調子ではなさそうでした。
ただ、戻ってきてくれただけで十分です。
そしてもうひとつ、思ったことがあります。
三井寺選手が欠場している間に、他の選手たちの調子が上がっていました。
クルークス選手がそうです。遠野選手もそうです。二田選手も試合に出続けています。
つまり、ポジション争いが熾烈になった。
三井寺選手にとっては厳しい状況かもしれません。でもチームとしては、競争が激しくなればみんなのレベルが上がります。これは間違いなくいいことです。
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いろいろ試した試合だった
この試合、システムがけっこう動きました。
開始は2トップ。
終了間際はトーマス・デンを入れて5バック。
同じ試合のなかで、ずいぶん形を変えています。
リードしていた終盤に5バックにしたのは、守りきる意図だったのだと思います。結果的には、その前に追いつかれてしまいましたが。
見ていて思ったのは、監督もまだ探り探りなのだろうかということでした。
いろいろ試すこと自体は悪くありません。選択肢が増えるのはいいことです。ただ、まだ「これが我々の形だ」というものが固まっていないようにも見えました。
足が止まるのは、体力のせいだけじゃない
そして、ここからがこの記事の本題です。
前回の東京ヴェルディ戦で、私は「ハイプレスによって体力が持たない選手が多い」と書きました。終盤に足が止まり、2点リードから追いつかれた試合です。
今回も、時間が経つにつれて足が止まるのは気になりました。そしてその原因が、もう少し見えた気がします。
ボールの無駄追いが多く、取りどころが決まっていないように見えました。
そこを詰めないと、後半に足が止まるのは解決しなさそうです。
これが大きいと思います。
前からプレスをかけるサッカーでは、「どこで奪うか」をチーム全体で共有していることが前提です。
ここに追い込んで、ここで取る。その約束事があれば、走る量は多くても無駄が出ません。
逆に、取りどころが決まっていないと——
一人が追いかける。でも周りが連動しない。簡単に逃げられる。また追いかける。走ったのに、何も起きない。
これが積み重なれば、90分はもちません。
体力がないのではなく、無駄に走らされている。
そう考えると、話がつながります。
▶ あわせて読みたい:【2026 J1第11節】横浜FM 2-2 東京V|宮市と遠野が決めたのに、最後に足が止まった
課題が、3段階で見えてきた
このブログで試合レビューを書き続けてきて、課題の見え方が変わってきました。
| 第3節〜 | 「追加点が奪えない」「ゴール前の迫力が足りない」 →現象の指摘 |
| 第10節 | 「後方重心でゴール前に人数をかけられない。点の取り方の決まり事がない」 →攻撃の構造 |
| 第11節 | 「ハイプレスで体力が持たない」 →消耗の問題 |
| 第12節(今回) | 「ボールの無駄追いが多く、取りどころが決まっていない」 →消耗の原因 |
毎節見ていると、だんだん「なぜそうなるのか」のほうに目が向くようになります。
攻撃にも守備にも、共通して言えることがあるように思います。約束事がまだ固まっていない。
よかった選手
宮市亮/ジョルディ・クルークス/松村晃助/最終ラインの4人
宮市選手は、前節のゴールに続いて今回はアシストです。前々節で「空回りして見える」と書いたのが嘘のような2試合でした。完全に乗っています。
松村選手は、相変わらず安定しています。
そして最終ラインの4人——木村卓斗、キニョーネス、諏訪間、鈴木冬一。前節は井上選手とキニョーネス選手の失点への絡みを書きましたが、この日は踏ん張っていました。鈴木冬一選手も、怪我明けの「動きが重い」状態から戻ってきています。
二田理央は、サイドでもいいかもしれない
二田理央選手も先発でした。
つい先日、キクマリのロングインタビューを見て記事を書いたばかりの選手です。18歳でオーストリアに渡って3年、「PKは自分が蹴る」と言う覚悟の持ち主。
ただ、プレーのほうはまだハマっている感じが少ないというのが正直なところです。
中央ではなく、サイドで試してもいいかもしれない。
そう思い始めています。
加入直後に「ボールが収まりにくい」と書いた選手です。中央で背負うより、サイドから前を向いて仕掛けるほうが持ち味が出るのではないか。オーストリアで21ゴールを取ったのも、おそらくそういう形だったのではないかと想像しています。
もちろん素人の思いつきです。でも、こういうことを考えながら見るのが楽しいというのもあります。
▶ あわせて読みたい:二田理央のロングインタビューを見た|「PKは自分が蹴る」と言っていた理由が分かった
4試合連続ドローをどう見るか
第9節から、0-0、0-0、2-2、1-1。4試合連続の引き分けです。
負けていません。それは事実です。
負けなかったことは評価していいと思います。でも、それで満足しては困ります。
しっかり分析し直して、改善してほしい。
引き分けは勝ち点1です。勝てば3です。この差が、積み重なれば順位に出てきます。
崩れていないのは強みです。でも「負けない」で止まっているうちは、上には行けません。
まとめ
この記事のまとめ
- J1第12節、アウェイで名古屋と1-1。4試合連続の引き分け
- クルークスが先発して先制点。宮市のカットインから中央で受けて左足ダイレクト
- 出番が少ない時期もモチベーションとプレーの質を落としていなかったのがすごい
- 三井寺眞が約1か月ぶりに復帰。本調子ではなさそうだが、戻ってきてくれただけで十分
- その間に他の選手の調子が上がり、ポジション争いが熾烈に。チームには好材料
- 2トップで始まり、終盤は5バック。いろいろ試した試合だった
- ★ボールの無駄追いが多く、取りどころが決まっていない。足が止まるのは体力だけの問題ではない
- よかったのは宮市・クルークス・松村・最終ラインの4人
- 二田理央はまだハマっていない。サイドで試してもいいかも
4試合勝てていません。それでも、クルークス選手の復活も、三井寺選手の復帰も、宮市選手の好調も、確かに起きていることです。
チームの材料は揃ってきています。
あとは、どこで奪って、どう点を取るのか。その約束事が固まれば、結果は変わるはずです。
引き続き、見ていきます。

