二田理央のロングインタビューを見た|「PKは自分が蹴る」と言っていた理由が分かった

試合レビュー

マリノスの応援番組「キクマリ」で、二田理央選手のロングインタビューが放送されました。

しかも2週連続です。

宮市亮選手のときは1週でしたから、2週にわたって一人の選手を扱うのは、あまりない気がします。それだけ話すことがあったのだと思います。

見終わって、私がこのブログに書いてきたことの答え合わせにもなりました。

二田理央という選手

生年月日2003年4月10日(23歳)
出身大分県佐伯市
ポジションFW(背番号43)
育成佐伯リベロFC → サガン鳥栖U-18
デビュー2021年、サガン鳥栖で
海外18歳でオーストリアへ(インスブルック)
帰国後2024年に浦和レッズ → 湘南ベルマーレに期限付き移籍
マリノス加入2026年6月、浦和から完全移籍

改めて並べてみると、マリノスに来たのは今年の夏です。まだ数か月しか経っていません。

オーストリアに3年間もいた

インタビューを見て、一番「知らなかった」と思ったのがこれでした。

知らなかったこと

オーストリアに、3年間もいた。

サガン鳥栖のユースから、18歳で海外へ渡っています。

18歳です。高校を出たばかりの年齢で、言葉も文化も違う国に一人で行っている。

私はこの選手を「浦和から来た若手」くらいにしか認識していませんでした。まさかヨーロッパで3年戦っていたとは思っていなかったんです。

インスブルックのセカンドチームでは、1年目から21ゴールを記録しているそうです。

そして、こんなことも知りました。彼のJリーグデビュー戦の相手は、マリノスだったそうです。2021年、鳥栖の選手として。

5年後に、そのクラブの一員になっている。サッカー選手の人生は、おもしろいものです。

「PKは自分が蹴る」——あの疑問が解けた

ここからが、この記事で一番書きたかったことです。

インタビューのなかで、二田選手は「PKは自分が蹴る」という趣旨のことを話していました。

これを聞いて、ハッとしました。

9月末のルヴァンカップ2回戦、山形戦のことです。あのときマリノスはPKで先制したのですが、蹴ったのが二田選手でした。私はブログにこう書いています。

PKを蹴ったのが、二田選手だった。

今季、PKは谷村選手が蹴ってきました。(中略)だから「あれ、二田が蹴るんだ」と。

あとから調べて分かりました。谷村選手は日本代表に招集されていて、この試合にはいなかったんです。

当時の私は、「谷村選手がいなかったから、二田選手に回ってきた」と結論づけました。

でも、どうやら違ったようです。

本当の理由

本人が「自分が蹴る」と決めていた。

誰かがいないから回ってきたのではなく、自ら手を挙げる選手だったということです。

加入して数か月の、23歳の選手が、PKを蹴ると言う。これは相当な覚悟だと思います。

外せば批判されます。自分から名乗り出るというのは、その責任を引き受けるということです。

あのPKを「谷村選手の代役」としか見ていなかった自分を、少し恥じました。見ているだけでは分からないことがある。インタビューを見てよかったと、心から思いました。

▶ あわせて読みたい:【ルヴァン杯2回戦】山形 1-2 横浜FM|ハイライトだけ見た試合を、あとから調べてみた

強みは「守備から入ること」だった

もうひとつ、意外だったことがあります。

自分で挙げた強み

守備から入るのが強みだ、と話していました。

FWの選手が、自分の強みに守備を挙げる。

スピードでも、シュートでも、ドリブルでもなく、守備。正直、意外でした。

でも、考えてみれば納得でもあります。今のマリノスは前からプレッシャーをかけるサッカーをしています。前線の選手が守備をしなければ、その形は成り立ちません。

そして思い出したことがあります。谷村海那選手も同じタイプでした。

谷村選手が代表に初招集されたとき、私はこのブログで彼の持ち味として「前線からのプレッシングをしっかりやる」「働き者」と書きました。

守備をするFWが、2人いる。これは今のチームにとって、かなり大きいことだと思います。

「考えすぎてしまう」という一面

そして、人間らしい話もありました。

二田選手は、自分には考えすぎてしまう一面があるという趣旨のことを話していました。

これを聞いて、実は心当たりがありました。

私はこのブログで、加入直後の二田選手について「ボールの収まりがいまいち」「ボールが収まりにくい」と書いたことがあります。8月の天皇杯と、第4節の浦和戦でした。

思い当たること

加入したばかりの選手が、新しいチームで、考えすぎてしまっていたとしたら。

ボールが収まらなかったのも、そういうことだったのかもしれません。

もちろん、これは私の推測です。本人がそう言ったわけではありません。

ただ、「できない」のではなく「考えすぎていた」のだとしたら、話はまったく違ってきます。

そして実際、二田選手はその後に結果を出しています。

天皇杯2回戦(8月)初先発。「ボールの収まりがいまいち」と書いた
第4節(8月)「ボールが収まりにくい」と書いた
第6節(9月)今季初得点(宮市のこぼれ球をボレー)
ルヴァン杯2回戦(9月)PKで先制点
ルヴァン杯3回戦(10月)谷村の同点ゴールをつないだ

わずか2か月での変化です。

▶ あわせて読みたい:【2026 J1第6節】柏 0-2 横浜FM|ついにスタメン入れ替え、宮市・二田が結果で応えた

谷村と切磋琢磨してほしい

これからの二田選手に期待することは、はっきりしています。

期待していること

FWとして、谷村海那選手と切磋琢磨してほしい。

谷村選手は日本代表に選ばれ、初先発も経験して帰ってきました。J1で得点を重ねてきた、今のチームのエースです。

その谷村選手に対して、「自分も出たい」と突き上げる選手が必要です。

二田選手は23歳。ヨーロッパで3年間やってきて、PKも自ら蹴ると言う。突き上げる役として、これ以上ないと思います。

2人とも守備ができるFWです。競争が激しくなれば、チーム全体が強くなります。

今回もTVerで、土曜に見ました

最後に、見方の話を少しだけ。

今回もTVerで、土曜日に見ました。

以前書いたとおり、我が家にはテレビがありません。キクマリはtvkの番組なので、TVerでの見逃し配信が始まるまでは神奈川に住んでいても見られませんでした。

そして、録画して土曜の朝に見ていた昔の習慣が、形を変えて戻ってきている。

こういう回があるから、見る手段があることはありがたい。

試合だけ見ていたら、二田選手がオーストリアに3年いたことも、PKを自分から蹴ると決めていたことも、考えすぎてしまう性格だということも、何ひとつ知らないままでした。

▶ あわせて読みたい:「キクマリ」がTVerで見られるようになった|神奈川にいるのに見られなかった私の話

まとめ

この記事のまとめ

  • キクマリで二田理央選手のロングインタビューが2週連続で放送された
  • 一番知らなかったのはオーストリアに3年間いたこと。18歳で海外へ渡っていた
  • 「PKは自分が蹴る」と話していた。ルヴァン杯でのPKは「谷村の代役」ではなく本人の意思だった
  • 自分で挙げた強みは「守備から入ること」。FWとしては意外だが、今のチームには不可欠
  • 谷村海那も守備をするFW。同じタイプが2人いるのは大きい
  • 「考えすぎてしまう一面がある」という話も。加入直後に「ボールが収まりにくい」と感じたのは、それだったのかもしれない
  • 期待することは谷村と切磋琢磨すること

試合を見ているだけでは、選手の一部しか見えません。

「ボールが収まりにくい」と書いた選手が、実は18歳で海外に出て3年戦ってきた選手で、PKを自ら引き受ける選手で、考えすぎてしまう人でもあった。

知ったからといって、プレーの評価を甘くするつもりはありません。でも、見る目は確実に変わります。

次に二田選手がピッチに立つとき、私はきっと今までと違う見方をするはずです。